電脳書斎

徒然なるままに趣味を語りまくるブログです

J-POPとはいったいなんなのか(音楽史シリーズ)

 

 

 

 

 

まいどうもおおきに。

 

 

 

浅くも自分の持てる知識を整理すべく、

誤解やお叱りを恐れずジャンルについて話して行きたいと思っているTeaです。

 

 

今回は

更に難しいJ-POPについて今回は話して行きたいと思います。

 

 

 

POP(ポップス)

 

このジャンルを説明するのは最早不可能だと思っています。

 

それは何故か?

 

 

今回はそこについて言及して参ります。

 

 

 

POPというのは所謂ポピュラーミュージックのことを指すのは説明不要でしょう。

ですが、ここで言うポピュラーミュージックとは何をもってそう言うのでしょうか。

 

 

アメリカ、そしてイギリス。

この2カ国は音楽を語る上では切り離せない存在ですよね。

 

 

例えば

King of PopMichael Jacksonが印象的ではないでしょうか?

 

彼の音楽的ルーツはR&Bやファンク、HipHopまで多く、

そのルーツ全てを彼の解釈で消化し、そして昇華した結果、

全世界で圧倒的な人気と知名度を誇ったが故の二つ名でしょう。

 

では、POP=ファンク

POP=R&Bなのでしょうか。

 

答えはYESであり、NOとも言えます。

 

 

詰まるところ、

POPと言うジャンルは「如何にその時代を率いたか」という風に捉える事が出来るでしょう。

 

言い換えればPOPsというジャンルは存在しているようでしていない。

そんな解釈になるのではないでしょうか。

 

今回は日本にフォーカスして話を進めて参ります。

 

 

 

1950年代頃〜

「歌謡曲シャンソンや演歌寄り)期」

 

最も著名で、最も親しまれた歌姫

美空ひばりはPOPsの原点と筆者は考えます。

 

彼女の初出は1940年代中頃まで遡ります。

 

僅か9歳でデビューした彼女は、

当時アメリカなどで流行していたJazzシャンソンなどを源流とし、

日本古来の演歌や歌謡曲をベースとし人気を集めました。

 

その歌唱力と話題性でお茶の間を賑わせた彼女は言わばQueen of POPとも言えるでしょう。

 

 

先日の記事でRockの源流はBluesにあり、

それらをバンドで奏でるものがR&Bへと続くという話をしましたが、

これはアメリカ本土における土着文化がモノを言った例でしょう。

 

つまり、過酷で不当な労働を強いられた現実から生まれたサウンドなのです。

 

しかし、日本においては露骨にそういった歴史はありません。

が、やはり漁師や農家など、産業が盛んになっていた当時では

彼らの中での土着文化が発展して行ったのです。

 

 

それが演歌であると考えられますが、

そのルーツはおそらくもっともっと古いものとなりますので、

あくまでも美空ひばりの登場を紀元としたいと思います。

 

 

その文化をお茶の間に届けた存在である彼女ですが、

その源流はやはり日本古来のものに通じます。

今回は演歌にJazzやR&Bといった海外の文化をミックスしたものが歌謡曲の始まりであると仮定します。

これが定着したことにより、

1950年代〜1980年代頃までメインストリームを独走する形になりました。

 

 

美空ひばり「柔」

柔

 

この楽曲なんかは演歌の色が強いようにも感じますが、

やはりPOPsとしての側面が強いのでしょう。

 

 

 

 

 

 

1960年代頃〜

「GS(ロックの翻訳)期」

 

ビートルズの来日、坂本九の全米チャート入りという大事件を経て、

これまでの歌手とバックバンドという位置付けではなく、

ロックバンド的な形が主流になってきます。

 

この頃から音楽が好きな人々の間では、

GS(グループサウンズ)として、海外の音楽を輸入し、そしてお茶の間に広めようという動きが出て来ます。

 

この頃はまだ今ほど音楽が身近ではなく、

音楽好きが聴くものみたいなニュアンスだったと思われます。

 

とはいえ、世間でのポピュラーミュージックはこの時代はやはりまだ謡曲だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

1970年代頃〜

ニューウェーブ期」

そして、

1970年代後半頃になるとそこまでの音楽ジャンルと一線を画すためニューウェーブというジャンルが確立されるようになります。

そこが主にJ-POPの入り口だと筆者は考えています。

 

前回の記事で書きましたように、

はっぴいえんどの登場により、

今までの音楽の形を覆すことになるのです。

 

そこからバンドサウンドが人気となり、

J-POP=Rockという今日まで続く共通認識が生まれる事になります。

 

 

しかし、時を同じくしてニューウェーブが人気を集める一方で、

古き良きを求める一部の層は根強くフォークソングを追い求めるのです。

 

1980年代にも入れば、長渕剛浜田省吾などのフォーク出身のロックアーティストというカオスな存在が目立つようになり、

その源流を辿る上で、吉田拓郎をJ-POPの開祖だとする説が強まります。

 

 

この頃には一般家庭にもレコードが普及しており、

重度の音楽マニア以外にも身近な存在になってきます。

 

時代的にはロックとフォークが混在したものがPOPsだった時代と言えましょう。

 

 

 

はい、この辺までが前置き。

 

 

 

こないだ書いてた記事の内容とほぼ一緒やんけ!

 

て方もいるかも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うるさい!笑笑

時間空けると何書いたか忘れるねん!笑笑

 

 

 

 

 

 

 

 

気を取り直して、ここからが本格的に今回の話になります。

 

「J-POP」

このジャンルが確立されたのは1980年代にまで遡ります。

 

1988年、FMラジオJ-Waveが開局され、

非常に一般的になったラジオという媒体で、

多く流されるような音楽。

つまり、「カジュアルに音楽マニア以外にもウケる音楽」

そう言ったニュアンスでJ-POPというジャンルが確立されました。

 

当然、最初はそれほど浸透していたわけではなく、

J-Wave以外ではあまり使われない単語だったそうです。

 

 

とは言え、

この時J-Waveで主に流れていた音楽は、

それこそ1980年代前後のニューウェーブ期の楽曲が多かったそうです。

 

 

例えば、山下達郎YMO米米クラブあたりの年代でしょうか。

※この場合のニューウェーブは音楽ジャンルとしてのものと言うよりは、背景的な捉え方をして頂ければと思います。

 

 

米米クラブ「FUNK FUJIYAMA」

FUNK FUJIYAMA

FUNK FUJIYAMA

 

 

YMOライディーン

 

 

そして世間では元号が変わり「平成」へと入って行きます。

 

 

バンドサウンドにエレクトロな雰囲気を混ぜたり、

これまでとは違った音楽に拘ったニューウェーブですが、

一旦ここでバンドサウンドの絶頂期が訪れます。

 

 

1980年代後半から巻き起こった第二次バンドブームです。

Rockの回で書きましたので今回は割愛しますが、

この辺りでメインストリームに

プリンセスプリンセスリンドバーグさらには少し後にジュディマリが登場します。

 

「女性の歌手=アイドル」といった構図を打ち破り、

よりPOPで受け入れられやすく、ビジュアル面でのファン層も獲得しました。

 

 

プリプリ「世界で一番熱い夏」

 

 

リンドバーグ「今すぐKiss Me」

今すぐKiss Me

今すぐKiss Me

 

 

JAM「OVERDRIVE

Over Drive

Over Drive

 

 

 

 

更には、Mr.Children、B'z、スピッツなどのバンド陣が多く登場し始めます。

 

 

ミスチル「Tomorrow Neverknows」

Tomorrow never knows

Tomorrow never knows

 

 

B'z「Alone」

ALONE

ALONE

  • B'z
  • ロック
  • ¥255

 

 

スピッツ空も飛べるはず

空も飛べるはず

空も飛べるはず

 

 

その一方で、

90年代も中頃に差し掛かると、

機材の進化や、世界的なアングラミュージックの発掘により、

日本国内でも違ったジャンルが生まれます。

 

 

 

 

小室ファミリーの登場です。

 

 

90年代はまだ、バブルの名残からかディスコの人気が根強く残っていました。

また、この時くらいにはカラオケボックスが大衆化することにより、

若者を中心に音楽に触れる機会が増えたと言います。

 

そんな中、前述の機材の進化で

今で言うDTMのような打ち込み音楽が主流にりなってくるのです。

 

時を同じくして、小室哲哉が名プロデューサーとしての手腕を発揮。

 

 

当時若者の人気を集めていたユーロビートは彼の源流のテクノポップなどとリンクするところもあり、

TRF、globe、安室奈美恵などと言ったミュージシャンのプロデュースを始めます。

 

また、この当時はパラパラの流行も始まりつつあり、

若者世代にとっては歌って踊れる」ということが非常にウケたのでしょう。

 

 

ユーロビートと言えば笑

DAVE RODGERS「DEJA VU

Deja Vu

Deja Vu

  • Dave Rodgers
  • ダンス
  • ¥153



TRF「サバイバルダンス」

survival dAnce ~no no cry more~

survival dAnce ~no no cry more~

 

 

また、90年代になるとCDの普及率が非常に高くなり、

音楽会に革命が起きた時代だと言えましょう。

 

 

一方で、渋谷系と呼ばれるジャンルも確立されており、

所謂シティポップを主軸とした音楽が人気になります。

この辺の音楽性が現代での音楽ジャンルに非常に影響を与えていると思います。

 

有名どころのアーティストで言えば、

やはり小沢健二スチャダラパーでしょうね。

 

 

小沢健二feat. スチャダラパー今夜はブギーバック

 

ただし、本稿ではJ-POPについて言及致しますので、

この場合どちらがメインストリームを走っていたかと言うと前者の小室ファミリー系列だと思いますので、

今回は渋谷系はJ-POPにはカテゴライズしません。

 

 

1970年代後半以前は主に謡曲などがメインとしてお茶の間には流れ、

音楽好きたちの間では海外のロックなどが流行していたような感じだったのですが、

1980年代以降からPOPsというジャンルが一般的になり、

1990年代にはかなり定着したものと思われます。

 

 

そして更に時は流れ、

時代は20世紀から21世紀へと移り変わります。

2000年代前後になると、

バブル崩壊の不況がダイレクトに国内に波及し、

非常に殺伐とした雰囲気が流れます。

 

これはよく言われる話ですが、

不景気の時代には明るい音楽が売れる

これまじでそうやと思います。笑

 

このあたりからアイドル時代へと突入します。

 

 

松田聖子山口百恵などの昭和を代表するアイドル。

そこから、おニャン子クラブの登場によりグループアイドルという新たなカテゴリーが生まれるわけですが、

いつの時代もやはり熱狂的なファンが居ましたよね。

 

その雰囲気ですが、

モーニング娘。の登場時、少し変化が見られます。

 

世間では秋葉原を中心に、オタク文化が注目され始めたのも2000年以降の話でしょう。

当時は新世紀エヴァンゲリオンのアニメ放映が社会現象にまで発展し、

オタクアンダーグラウンドから少しずつ顔を出し始めます。

また、匿名掲示2ちゃんねるが開設されるなど、

ここからかなりネットが普及し始めます。

 

 

モー娘。恋愛レボリューション21

 

 

ここまで寄り道した話をしたように感じた方もいらっしゃるかも知れませんが、

90年代以降発足した、

渋谷系J-Wave系、小室系のこの辺りが2000年代に入ると、

ほぼアイドルに食われるのです。

 

世間では、「モーニング娘。」などのハロプログループ、ジャニーズからは「SMAP」や「V6」、「TOKIO」などが強い人気を集め、

テレビや雑誌の音楽欄チャートを席巻するようになります。

 

と、言うのも

 

前述しました通り、

この頃くらいには音楽機材やレコーディング技術が非常に発展し、

バンドサウンドに拘る必要がなくなって来たことが理由の一つと考えられます。

 

つまり、GS時代やロック黎明期のように楽器ができないと音楽は出来ないというイメージを

小室哲哉つんく♂などの名プロデューサーの手によってハードルを下げられたのです。

 

この事象に憂を感じる人も居たようですが、

やはり音楽ジャンルの幅が広がることや、ハードルが下がることは喜ばしいことだと筆者は考えます。

 

 

 

そして、その裏では

先日の記事に書きましたようにインディーズバンドがイケイケどんどんな感じだったので、

野外フェスが数多く開催され始めます。

 

所謂ロキノンの登場です。

 

この辺も前の記事で書きましたのでサラッと行きますね。

 

BUMP、アジカン、テナーあたりが爆発的な人気を博し、

当時の中高生を中心にまた更なるバンドブームが起こるのです。

バンドやってればモテるみたいな考えがかなり強かった時代でしょう笑笑

 

 

BUMP OF CHICKEN「天体観測」

天体観測

天体観測

 

 

ここらへんでJ-POPというジャンルがあやふやになって来ます。

 

 

前述の通り、J-POPというジャンルはラジオから始まったもので、

80年代〜90年代の音楽番組と双璧を成す(?)人気だったのでしょう。

その影響力は絶大なものだったのですが、

2000年代に入り、アイドル文化が根強くなりつつある時代、

お茶の間はアイドルorバンド(ミスチルとかB'z)みたいなノリがあったように感じます。

 

 

しかし、ラジオやテレビなどのメインストリームを飾るのは両者ともであり、

音楽雑誌や専門チャンネルスペシャとか)が徐々に人気になるにつれ、

その区分は曖昧なものになってきます。

 

 

更にもう少し時を進め、

2000年代中盤になると、

涼宮ハルヒの憂鬱」「けいおん!などのアニメ作品でバンドが登場するものが増えて来ます。

これは推論の域を出ないですが、

バンド文化がまた専門的なカテゴリーになってきた事と、オタク文化のアングラをリンクさせたかったのではないかとも思います。

 

 

この頃 当時中高生だった人たちは、

ここからバンドを始める人も多くなってきます。

また、丁度この頃(2010年前後くらい)からオタク文化が一般的になってきます。

 

 

AKB48

・アニソン

・ボカロ

 

 

ここが各チャートを埋め尽くします。

 

これまで、雑誌などの投票やCDの売れ行きでチャートを決定していたのに対し、

この頃にはネットが爆発的に普及しており、

スマートフォンも徐々に一般的に流通されるようになってきました。

 

 

インターネットというアングラな世界に簡単にアクセスできるようになり、

また、YouTubeやニコニコが本当に無法地帯だったのでどんな音楽もPVもアニメや映画すら無料で見られた時代があったのです笑笑

 

 

が、故に

・一般票というものがかなりCDから離れてしまう。

ボーカロイドなどで一般の人でも作曲や投稿が簡単に出来た。

 

ということが起き始めるのです笑笑

 

 

 

けいおん!ふわふわ時間

 

 

 

涼宮ハルヒGod Knows...

God knows...

God knows...

 

 

 

AKB48「会いたかった」

会いたかった

会いたかった

 

 

 

 

 

 

そしてアニソンという文化が今日まで非常に強いコンテンツになっていくのですが、

ここに危機感を覚えた秋元康です。

 

みなさんも記憶に新しいでしょう、

握手券付きのCD販売です。

 

これ世間では賛否両論ありましたが、

個人的には天才やなと思いますよ。

 

形はどうあれ、日本のCD業界をここまで復活させたのはこの人しか居ないでしょう。

 

 

しかしもちろんそこだけに止まらないですよね。

 

 

お茶の間のテレビ番組や雑誌のほぼ全てがAKBとジャニーズになりました笑笑

 

 

また、2000年代以前のアニソンと呼ばれるジャンルは比較的コアなもので、

声優さんやアニソン歌手的な立ち位置の人が居たのに対し、

この辺は鶏が先か卵が先か分かりませんが、

有名バンドが主題歌を担当したり、

人気作の主題歌を担当したバンドがあれ出したりするようになります。

 

 

と、ここまででお分かりのように、

もはやテレビやラジオと言った媒体での人気はそこまで影響しなくなっており、

聴くのも歌うのもハードルが低くなった分かなりの競争率になったわけですね。

 

ちなみに筆者はこのくらいにバンドマンでした笑笑

 

 

長々説明しましたが、結論です。

個人的にはJ-POPというジャンルは1988年に確立されたもので、

主に90年代を彩ったものだと思います。

 

美空ひばりからはじまり、吉田拓郎宇多田ヒカルなど、

その時代を彩ったアーティストは数多く、

どれがどのジャンルだと固定するのは難しいと思います。

 

 

また、例えば吉田拓郎フォークソングですが、長渕剛フォークソングなのかと言われると少し難しい。

ゆずやコブクロも同じ系譜ですが、これまたフォークと言われると難しいですよね。

 

 

しかし、CDショップなどで無理やりジャンル分けする時、

フォークの欄を探すべきなのか?

ロックの欄を探すべき?

 

そんな疑問や難しさをまとめるため、

ジャンルとしてではなく、

一つのカテゴリとしてJ-POPは存在するのだと思います。

場合によっては坂本冬美あたりもJ-POP欄にあったりしますし笑笑

 

 

ここが一番のミソなんですが、

それでも、どうしてもジャンルとしてJ-POPを語ると言うのであれば、

1990年代〜2000年代初頭くらいまでのわずか十数年の歴史となってしまうでしょう。

 

今となっては、シティポップや邦ロック、テクノなどその当時J-POPと括られていたものから敢えて逸脱しようとする動きもあります。

 

サブスクリプションが主流となった今の時代で、

検索バーにアーティスト名や曲名を入力するだけで簡単にアクセスできるようになった今、

ジャンルというものはもはや記号でしかなくなったのかも知れません。

 

ジャンルに拘らない、また新たなジャンルをというのもひとつの楽しみでしたが、

「一部のマニアしか聴かないもの」「誰でも知っているあの曲」の2極化しているのが今日の音楽業界なのでしょう。

 

そう言った意味では、敢えて今一度J-POPというものを見つめ直すのも良いかもしれませんね!

 

 

 

と、今回も駆け足で話ましたが、

このジャンルは本当に難しいです笑笑

着地がわからん笑笑

 

 

理解云々とかは別にどうでもいいので、

読み物として少しでも面白いと思って頂ければ光栄です!

 

 

お読み頂きありがとうございました!!

 

 

 

ほなまた!